こんな人には保険の貯蓄型・積立型がおすすめである3つの理由

生命保険は基本的には掛け捨て保険がおすすめであることを以前の記事でご紹介しました。

>>生命保険のお勧めが掛け捨てである理由



日本経済が成長をしていて金利が高かった時代に生命保険を活用をしている方は、「保険を使ってお金を貯めるのがおすすめ」とアドバイスをしてくる思います。

実際に過去の貯蓄型・積立型の保険の内容を見ると、今の商品と比べると驚くほどお金が貯まります。ちなみに保障内容は金利以外の設定は今の方が当然ですが良くなっています。

では貯蓄型・積立型の保険は入らない方が良いのか?というと一概にそうとは言えません。ある特徴がある人は利用をした方が良い場合もあります。

今回は、貯蓄型・積立型の保険についてご紹介をしていきます。

貯蓄型・積立型の保険とは?

Senior couple reading life insurance form in tablet

そもそも貯蓄型・積立型の保険とは何でしょうか?

貯蓄とか積立というと銀行の預金のようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、保険にはこのような口座のような機能はありません。

生命保険は、解約をすると解約返戻金(かいやくへんれいきん)または解約払戻金(かいやくはらいもどしきん)というお金が戻ってきます。

生命保険の保険料は保険期間が長期にわたる場合には、保険料が平準化されているため商品の構造上、お金が一定額貯まるようになっています。

例えば、20代の方と60代の方では、「万が一」が起きるリスクは当然60歳の方の方が確率上は高くなります。

「万が一」が起きる確率が高ければ高いほど保険会社は保険料を多くいただかないと事業が成立しません。

この仕組みついて知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

>>生命保険とは?わかりやすく言うとどのような商品なのか?



20代の方が2,000円という保険料で、60代の方が10,000円という保険料になる場合、年齢が上がるごとに保険料が上がっていくことになります。

保険料がどんどん上がっていく人生設計がしにくいため、保険料を平準化します。

(2,000円+10,000円)÷2=6,000円となります。

実際にはこんなに単純な計算ではありませんが、保険料が平準化される原理はこのような仕組みによるものです。

話を解約返戻金に戻しましょう。

20代の方が保険に入った場合、本来は2,000円の保険料のはずですが、平準化している関係で保険料が6,000円になります。

この差額の4,000円は保険会社が預かっているお金になるため、解約をした場合には保険会社の経費が引かれ、運用分が上乗せされて、返金されます。

これが解約返戻金です。

お金が貯まっているからといって自由に出し入れできると言う訳ではないので、銀行口座のように使いたいと思っている方は別な方法も検討しましょう。

■積立型の保険のメリットとデメリット

貯蓄型・積立型保険のお金が貯まる仕組みについてご紹介してきました。

次に貯蓄型・積立型保険のメリットとデメリットをご紹介します。

どのような商品もそうですが、メリットとデメリットは必ず存在します。

しっかりと見比べて検討をするようにしましょう。

貯蓄型保険のメリット

まずは貯蓄型保険のメリットから見ていきましょう。

お金が貯まる

保険商品なので月々や年単位で保険料を定期的に支払っていきます。

口座振替やクレジットカード扱いなどでお申し込みをされる方が多いので、あまり意識をすることなく保険料として支払いがされ、お金がどんどん積みあがっていきます。

貯蓄性保険の第一のメリットとしては、自然にお金を貯めることができるという点になります。

保障を持ちながら貯蓄ができる

2つ目は保障を確保できると言う点です。

生命保険には保障機能と貯蓄機能の2つがあります。

貯蓄型の保険に入ると、万が一の時には死亡保険金で数百万・数千万という保障を確保することができます。

また最近では各社付帯サービスなどを用意しているケースもあるので他のメリットを享受することができる場合もあります。

貯まる額が確定している

最後が、貯まる金額が確定しているという点です。

変額保険という運用によって変化する保険は除きますが、一般の保険商品である定額保険であれば、保険証券や保険設計書に先々の貯まる金額が明記されています。

この金額は絶対に貯めたいという場合には生命保険の活用を検討しても良いでしょう。

貯蓄型保険のデメリット

次にデメリットを確認していきましょう。

保険料総額より貯蓄総額が少ない

貯蓄型・積立型の生命保険でお金を貯める場合には、基本的には保険料総額より少なくなります。保険料は通常、万が一の場合の保障料として保険会社はいただいているため、その保障料分が差し引かれると考えると納得がいくと思います。

ただし、過去の日本の高金利のような外国の高金利、為替益などを考慮するような商品は保険料総額以上に増える可能性はありますが、その分他のリスクがあることをしっかりと理解するようにしましょう。

途中で辞めると少ない場合がある

銀行口座に毎月積み立てる場合には、お金をいつでも引きだすことができ、基本的には積み立てた額と同額のお金を受け取ることができます。

しかし、生命保険の場合には商品の設計上、途中でやめると当初予定していた金額よりも少なくなることがあります。

例えば30年後に総支払保険料の90%が戻ってくるということで保険契約をしたとします。

順調に支払いをしていましたが、契約をして15年目にお金が必要になって解約をしたとします。

この場合、総支払保険料の90%ではなく、80%や70%、保険商品の種類によってはもっと少なくなる可能性があるため途中で辞める場合についても事前に検討をしておきましょう。

資金の流動性がない

これまでのデメリットのところに通ずるところになりますが、生命保険は銀行預金のように自由にお金を預けて引き出しをできるという商品ではありません。

基本的には解約をしたり、他の手続き(貸付等)をしないとお金を使うことができません。自由に使えるようにしたいという方には不向きな貯蓄手段と言えるでしょう。

■掛け捨て保険と比べると?

当サイトでは基本、掛け捨て保険を推奨しております。

理由についてはこちらをご確認ください。

>>生命保険のおすすめが掛け捨てである理由



また貯蓄保険と掛け捨て保険を比べると以下のような違いがあります。

同じ保険でもそれぞれメリット・デメリットが異なります。

ご自身のライフスタイルや資産状況に合わせて利用をするようにしましょう。

■積立型の保険はこんな方におすすめ

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現在の金利情勢を反映した商品スペックで比較をすると貯蓄型・積立型のメリットがないように感じてしまうでしょう。

しかし、それでも貯蓄型・積立型がおすすめな方がいます。

どのような方かというと・・・「お金を貯めるのが苦手な方」です。

基本的には、生命保険は保障を目的として契約をします。万が一のことが起きてしまっても大切な家族や残された方を守ることができるというのが生命保険の大切な機能です。

しかし、将来に備えて貯蓄をしていくということもライフプランを考えると非常に大切なことです。

お金を貯めることが苦手な方は生命保険を利用して貯蓄作りをするのも一つの手です。お金を貯めることが苦手な人でもお金が貯まる理由を3つご紹介します。

お金が貯まる

生命保険は月々や年毎に、口座振替やクレジットカード払いで保険料の支払いをします。

自分の意思で毎月振込をする場合だと、「今月はちょっと苦しいからやめておこう」となり継続してお金を貯めることができません。

保険を活用することによりこの点を回避することができます。

お金を支払わないと保険契約の保障が失効(保障の効力がなくなること)してしまうため、保障が重要であることを理解していればしているほど支払いをしっかりと行い、お金を貯めることができます。

私が個人的に聞いた話で恐縮ですが、ある年配の経営者の方が「色々な資産運用を試したが、結局一番しっかりお金を貯めることができたのは生命保険だった」ということを言っていました。非常に金融知識が豊富な方だったので意外に感じたことを今でも覚えています。

引き出しにくい

銀行口座に貯めてしまうと自由にお金を引き出せてしまいます。

これもお金が貯まらない理由の一つです。

せっかく3か月、半年とお金を貯めても、ちょっとほしいものが出てくると「あの口座にお金があるな・・・」となると簡単に引き出して使ってしまいます。結局はお金は貯まりません。

生命保険であれば、貯蓄機能はありますが、銀行口座のように自由に引き出しができる仕組みにはなっていないため簡単に使うことができません。結果としてしっかりと貯蓄をすることができるのです。

保障等の他のメリットがある

生命保険からお金を使うためには、基本的には解約をしないといけません。この場合、他の必要性や魅力的な機能がある場合には簡単に解約をすることができなくなります。

保障機能がある、魅力的な付帯サービスがあるとなると簡単に解約ができないので、お金が貯まることになります。

貯蓄型・積立型を契約する上での注意点

ここまでしっかりとお読みいただいた方であれば貯蓄型・積立型の生命保険に一定の利用価値があるということをご理解いただけたのではないでしょうか?

しかし、すぐに飛びつかないでください。

ここで貯蓄型・積立型の保険商品を活用する上で押さえておきたい2つのことをお伝えいたします。必ずこの2点をしっかり理解してから検討するようにしましょう。

低解約型の商品

まず一つ目は貯蓄型・積立型の商品には「低解約」の期間がある商品があるということです。低解約型の商品とは、解約をした場合に、一定期間は解約返戻金の額が低く設定されているという商品のことを言います。

60歳時や70歳時の解約返戻金の返戻率を見ると、低解約型の方がよくなっているケースがほとんどです。この項返戻率にひかれて低解約期間を気にせずに契約をしてしまうと、結局支払いを続けることができずに、低解約の期間に解約をしないといけなくなってしまいます。

低解約の期間は10年など短くない期間になっていることが多いので、本当にその期間支払いを続けることができるのか、ということをしっかり検討するようにしましょう。

変額型の商品

二つ目は「変額型」の商品があるということです。

変額型というのは、運用成績によって将来の受け取る金額が変わるということです。

つまり株式や投資信託のように金額が変動をする仕組みの保険商品ということです。

海外の高金利を利用して商品が作られていることが多いため、将来の想定返戻率は魅力的になるケースが多いですが、為替リスクや変動リスクがあるため想定通りにいかないこともあります。

各保険会社で条件が異なるため一概に危険とは言えませんが、リスクをしっかり考慮をして活用をするようにしましょう。

掛け捨てとの併用を検討しよう

掛け捨て保険と貯蓄型・積立型の保険は、どちらが良いのか?という議論になることが多々あります。

しかし、どちらか一方だけしか使えない訳ではありませんので2つのタイプを併用することも検討しましょう。

しっかり支払いができる金額で将来のお金の一部にしたいのであれば貯蓄型・積立型を利用し、保障が足りない部分は保険料の安い定期保険や収入保障保険などを利用するという形であなたのライフスタイルや資産状況に応じて使い分けると良いでしょう。

信頼のおける生命保険担当者がいるのであれば、相談をしながらあなたにとって最適なプランは何なのかを一緒に考えてもらうと良いでしょう。

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