賢い生命保険の選び方は?
色々な方から言われて非常に困ってしまうお題です。
どの視点から考えた「賢い」なのか?
人によって基準は異なるかもしれませんが、筆者が関わってきた「賢いな〜」という保険の選び方をしていた人の特徴をご紹介したいと思います。
あくまで一つの意見ですので参考程度にお読みください。
今回は、「賢い生命保険の選び方は?」です。
■今のリスクを重視する
生命保険を選び始めると様々なリスクと商品があることに気がつきます。
生命保険の商品は実際には、大きくは3種類にしか区分されないのですが、各保険会社の商品名とその会社の独自性(商品に差を設けて独自性を出す)で商品の数は膨大な数になっています。
リスクの種類も、病気だけと思っていたらガン、老後資金、介護、認知症・・・と様々なリスクが出てきます。保険会社も商品を販売したいため話を大きくしている節もありますが、実際にリスクというのは身近にたくさん存在していることに気がつくと思います。
そこで大事になってくるのは、今のリスクを最優先して考えることです。
ありがちなのが今を度外視して将来のリスクにばかりお金をかけてしまうケースです。
若い人が老後が心配と行って今の自己投資を怠るようなことが多々あります。
もちろん未来を考えることは重要ですが、順番としては今のリスクを最優先して考えるようにしましょう。
以前このような考えで動けなくなっている方がいました。
必要な保障額は2,000万円、この金額が今後数十年必要になる、しかしその期間で保険を設計すると保険料が高くて支払いができない・・・
保険料が高いのであればまず保険期間を短くして、保険料を支払い可能な額にして、今のリスクである2,000万円の保障を確保するという方法を取るのが一つの手段となりますが、この方は「それでは数十年先の保障が無くなる、保険料が高くなるのでは?」と心配をされて動けずにいました。
確かに数十年後に保障が切れてしまえば困りますし、保険料が高くなってしまっても困ります。
しかし、そのために今のリスクにずっと何もせずにいるのも問題なのではないでしょうか?
この話は一例ですが、まずは今のリスクに対応をするようにしましょう。
■掛け捨てを選択肢から外さない
「掛け捨ての保険は損だ」
この考え方が非常に根付いているのが日本の保険業界なのではないでしょうか?
最初から掛け捨てはお断りという方が一定数いらっしゃいます。
掛け捨ての保険とは、解約返戻金という解約時に戻ってくるお金が無いまたは非常に少ない保障のみの保険のことを言います。
一方、解約返戻金がある保険商品のことを貯蓄性保険とか積立型保険などと呼んでいます。
この2種類の商品ですが、どちらが一方が優れているという訳ではありません。
お金が貯まる保険が良いが、必要保障額に設定すると保険料が高額すぎるというのであれば、両方を組み合わせるこもできます。
掛け捨て保険は、この通称名から嫌がられますが、安いコストで一定期間の保障を確保するという機能から考えると非常に便利な保険商品です。
リスクに対処する重要な一手段となりますので、選択肢から除外しないようにしましょう。
■保障は最低限に
最後に必要保障額についてです。
必要保障額とは、名前の通りある方が掛けておくべき必要な保険の保障額ということになります。
この必要保障額ですが、実際に試算をするとなると気をつけるべき点が多々あります。
その中で一番気をつけないといけないのは、言われるがままに提案を受けて試算をすると非常に高額な保障額になる可能性があるということです。
提案する側は、過不足なく提案をしたいが故にリスクを過大に見積もる傾向があります。
何かあってから「あなたのせいだ!」と言われたくは無いので当然といえば当然です。
あなたの考え方にもよりますが、必要保障額は「あなたに万が一のことがあった場合に、残された方が経済的に困らない最低限の保障額」と定義で考えると良いでしょう。
あなたに万が一のことがあったら今働いていないご家族は働きませんか?あなたがいなくなったらあの贅沢は無くなるのでは?
しっかりと想像力を働かせて最低限の保障額に抑えるようにしましょう。
■最後に
いかがでしたか?
「賢い」というタイトルからもっとテクニック的な入り方を期待した方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本当に「賢い」というのは本質をしっかり見極めているかどうかなのでは無いでしょうか?
生命保険の商品の機能は「今この時点のリスクに最低限対応できるようにする」では無いでしょうか?
この視点から今回の記事を呼んでいただくと多少ご納得いただけるのでは無いでしょうか・・・